昔々の営業時代の事です。

①営業トーク

F乳業に訪問した時、お茶の代わりに牛乳を出された。
その時は少しお腹の具合がヨロシクなかったのだが、ここは営業トークのタイミングとばかりに、
その牛乳を一気に飲み干した私は、「美味しいですねぇ私は牛乳が大好きなんですよ」
というと、喜んだ担当者さんは「さあ、遠慮なくどうぞ」と、もう一個牛乳を持ってきた。
マジかよと思ったが、言ったのは自分。
カトチャン牛乳かよ!と自分に突っ込みを入れた私はドリフのコントよろしく2個めも一気に飲み干した。
その後、お腹が爆発したのは言うまでもない。

②デモカー (トラックにカラーコピーを積んでいて顧客先に訪問して
デモンストレーションを行うという車)

「おい国分、美術館にデモカーでデモをして来い」。
鬼所長に命令された私は仕方なく販社の駐車場に置いてあるデモカーを
借りて、顧客に向かうために車を走らせた。
ところが、10m位走らせたところで、こりゃ参った。
少しの振動でもコピー機が横に振られるせいで、車が揺れる!振れる!尋常ではない横揺れに見舞われた私は恐怖におののいた。

「こんな車を運転できる奴なんてどうかしてる」と早々に自己防衛に走った私は
考えた挙句、遠い美術館ではなく、ルートは近くの自宅に変更。
車は自宅に止めて、仕方なく時間をやり過ごした。
結局、美術館には行ったふりをして、その場を凌いだのだ。

その日の夕方。「おい、どうだった?」と最も恐れていた鬼の台詞が飛んできた。
私は伏し目がちに「結局、検討するとは言っていただきましたが」と苦しい言い訳を発動。
「じゃあ、今電話してみろよ、俺も話したい。」と鬼。
嗚呼、万事休すだが仕方なく電話。その後、どうなったかは思い出したくもない。
その時の鬼は赤鬼にレベルアップしていたのは鮮明に記憶しているが。

嘘はばれる。

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