㉖ドカーン！俺、爆発の顛末

ドカーン！俺、爆発の顛末

３０年前の話です。東北転勤組の後輩のSはチームの中ではテクニカルなサポートを担当しているのですが、この日はチームの訪問件数が込み合っていて普段はあまり外出することのないSにワークコントローラーから出動依頼がありました。その時課内には私と一緒に顧客に出かけようとしていたI主任とSとの3人でした。ところがSは丁度別の顧客との電話サポートがあったらしく出動を断ろうとしていたのは何となく話の筋から感じ取っていたのですが、こちらも訪問を何件か抱えていて、急いで次の顧客に向かわなければならず、とてもテンッパっていたのです。

その時私のポケットベルが鳴りました。その場でワークコントローラに電話をしたところ、「Sさんが別のサポートで行けないから國分さんに行ってくれるようにしてほしいとのことなので」という内容でした。こいつはお客じゃなくてワークコントローラーに電話をしていたんだ。私はこれにむっとしながらも、「わかりました」と伝え、電話を切った次の瞬間に私は切れた！！「この野郎！なぜ目の前に俺がいるのに直接言わずに遠回しに小細工をしやがって！」とSに怒鳴った後、それが勢いとなり、再び私は切れた！！脳みその「ぶちっ！」という音と同時に私は目の前にあったダンボールの積み重ねを右足で蹴り飛ばした後、椅子を机の中に思いっきりガンと押入れ、足元に有ったくずかごを思いっきり蹴り上げ、それは隣のフロアの課長の目の前まで飛んでいきました。顔面蒼白、固まるS…..「主任！行きましょう！」私はこれでも鬱憤が晴れずに指示通り、Sに振られた顧客に向かうのでした。

夕方帰ってみると、蹴り飛ばしたダンボールが元の場所にきれいに積んでありました。「國分さん　直しておきましたので..」と言う別の後輩のS。お前は出来たやつだと苦笑いをした後、アホで大人気ない自分がとても恥ずかしかったのでした。今の私ならこんな事にはなりませんが、私も若いころはそれなりに血の気が多かったのです。（ちなみにくずかごは隣のフロアのコピーサービス課の課長が自ら持ってきてくれたらしい………）

でも、何故あの時にあれほど激怒したのだろうか？そこだけは今でも思い出せません。バカな俺。