㊳ミーハーなんで。夢の時間3

やっぱりあの人だったんだ。

10年位前の話です。ギター好きな私は単身で東京に足を運び、お茶の水の楽器通りを回っていました。こんなに楽しい事はありません。楽器屋さんだったら一日中居られますね。で、お茶の水の楽器屋通りの坂道を降り切ったところ(小川町)のビルの中にあるギター屋さんが有ります。ネットではとても有名な店です。ここにちょっと気になるギターが有ったので、私は一番先にこのお店に訪問しました。入り口を入ると中ほどにソファーが置いてあります。その時、そこに一人のお爺さんが座ってギターを弾いていました。なんか偉そうな感じで、次々にギターを試奏している様です。スタッフも勿論付きっ切りの状態です。

当時私はあまり気にもしませんでしたが、その時、お爺さんが「大きな古時計」を弾いたのを聴いて私は振り返りました。「上手い、上手すぎる」お爺さんの趣味にしては上手すぎるではないか?私はさりげなく視線をお爺さんに移しましたが、どう見ても眼鏡をかけた白髪の普通のお爺さんです。向こうもチラッとこちらを見ているようだが。うーんアマチュアでもこんなに上手な人が居るのだなと感心していると、次に聞こえてきたのは中川イサトの聞き覚えのある曲でした。これがまた上手い!本人と同じ位上手い。

あ、私は気づいてしまった。こりゃ本人だ。雑誌で見ていたのはわりかしお若い時のご尊顔だから分かり辛かったのだが、この曲をこれだけのクオリティで弾けるのはご本人以外に居る訳が無い。

その後、「分かんねーのか?俺だよ」と言わんばかりのサービス演奏に感動した私はご本人と同じ空間に居られることの幸せを感じつつ惜しんで店を後にしました。

....歳を重ねられた今のご尊顔も素敵ですね。(笑)

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