小ネタ集
東京に赴任して間もない頃、私が社用車で日銀近くの顧客に訪問した時の事。
まだ東京の道に慣れていない私はうっかり間違って、日銀横の侵入禁止の一方通行の
路地に頭半分位入ってしまいました。
すると、ヒュイーンと例のサイレン音がして白バイのお巡りさんが飛んできました。
「ここ、一方通行だよ!免許証を見せなさい」。と早速の公務執行です。
やっちまったと私はその場ですぐに後悔をしましたが、仕方がないので命令通りに免許証を差し出しました。
すると、以外にも免許証を確認したお巡りさんがこう言いました。
「君は福島から来たのか?」と。
赴任したばかりで住所の変更をしていなかった為、確かに記載は福島のままでした。
その問いに私は、勿論、まだまだ訛りなど抜けていませんから、
「はい、一週間前に来たばっがりなんですぅ」と思いっきり福島弁の媚発動です。
すると、お巡りさんは「ああ、そう」「次からは気をつけなさいよ」
と、優しい言葉を残してブイーンと去っていったのです。
.........これは、田舎もんの私への慈悲なのか、路地に頭半分しか入っていないから
侵入とみなしていなかったのかは不明ですが、これをチャラにしてくれたのです。
..........結果はどうあれ「福島の田舎もんなら許してくれんのかぁ?」という疑問と、同時に
東京で働く者として非常に複雑な気持ちだったのは今も覚えています。